春の北陸紀行

昨日は日帰りで北陸新幹線に乗り息子と二人旅でした。先ずは富山駅を降りて徒歩20分、前日に注文を入れた鱒寿司の名店、まつ川さんでお土産を購入しました。急いで駅に戻り一路、福井駅へ。アプリによる無人のレンタカーをピックアップして越前かにのこちらも名店、成前さんへ。こちらも前日に注文。それから武生へ。越前そばの森六さんへ。こちらのおろし蕎麦は私が病み付きになった蕎麦の名店です。息子に是非とも食させたくて連れて行きました。その後は御誕生寺に参拝。竹細工の匠、竹之助さんに寄って永平寺に向かいました。同期の弟子を激励することと息子に永平寺を見せることが目的でした。幸い天候に恵まれてとても暖かく快適でした。懐かしい雲水団子を購入しました。参拝者の多くが中国人ばかりに圧倒されました。35年前に修行中、北陸はとても遠く感じました。今回、新幹線に揺られること3時間で熊谷から永平寺まで行けてしまうことには隔世の感がありました。随分と近くなったものです。充分に日帰りができます。同期の弟子も三年目を迎えすっかりと落ち着き風格が出ていました。いずれは当院で迎えることになるかと思います。頼もしい限りです。北陸の冬の味覚も堪能でき雪解けの風景は心が弾みます。春が一層待ち遠しくなりエネルギーも漲って来ました。
見性院ではこのところ毎日、料理人が入れ替わり立ち代わり来られていて春野菜の天ぷらに舌鼓を打つこと連日です。みんなの社員食堂を作るべく下準備中です。明日は大阪から来られたKさんがお好み焼きの腕前を振るう予定です。毎日毎日が活気がありとても愉快なお寺になりました。タイミーワーカーさんたちにとっても当院は大人気で取り合いのようです。基本的には料理はセンスなのである程度、作ってもらえれば凡そわかります。私のお目に叶う人はほとんどいません。お店をやっていたとはとても思えない人も多いです。還暦過ぎ、中年女性には特に注意を要します。生活に困窮している人も気をつけないといけません。
私は和洋中とすべてつくります。また蕎麦打ちや精進料理が得意です。蕎麦屋は全国の名店を巡ること数百軒です。それなりに時間とお金はかけて来ました。料理は結局はどれだけ美味しいものを食して来たかが重要です。それと家庭環境です。母親が料理上手かも大事です。星野リゾート代表の星野佳路氏は慶應義塾中等部、高等部時代に母親が上京をすると必ず名店に行きあらゆる料理店へと連れて行かれて食べ歩いていたと言います。また米国留学中、滞在中にはあちこちのホテルを見て歩いていたと言われております。これが今日の星野リゾートをつくっています。建築家の安藤忠雄は貧乏な生い立ちながらアルバイトで資金をつくり世界の建築を見て歩きました。建築とは体験であると言う名言を残しております。人生はまた体験とも言えるでしょう。どういう生き方をして来たか。どういう志を持って夢を追いかけて来たかに尽きます。そこにその人のすべてが出ます。一挙手一投足に。そしてやることなすことに。料理にもその人のすべてが出ることが最近になってよくわかりました。やはり奥は深いです。切り方、茹で方、焼き加減、炒め具合、一つ一つがすべてを表します。料理も人なり、です。だから私は見極めます。篩にかけます。この人という人が現れるまで待ちます。妥協はしたくありません。何事にも。納得しないことに妥協なしです。
最近は仏具屋さんや法衣、金蘭生地屋さん、仏事産業全般が大不況です。世の中全体がそうですが。米や野菜の高騰が大問題です。倒産、廃業のニュースが連日、ネットを騒がしております。詐欺も横行してくるはずです。私の周囲でも不穏な動きはあり吹っ掛けられないようにしないといけません。資金繰りがどこもたいへんです。トラブルは多くなりそうです。自戒を込めて警鐘を鳴らさせていただきます。私の方は記録を更新中であり身辺整理中です。昨日はかの曹洞宗はどうなる?の動画が75,000を超える視聴回数となりました。チャンネル登録も3,000人を越えました。高評価数も一千人となるところです。収益も倍増しました。絶好調です。油断なく励みます。独尊主義を貫きます。周囲に振り回されずに唯我を生きることこそ私の仏教です。幸いに理想的サンガ(僧団)をつくることができました。後は料理人の育成です。これも目処は立ちそうです。先取りをして先手先手で帆を進めます。断捨離の効果は出て来ております。すべてはやはり己れ次第です。自責です。自己責任です。それが出来たものだけが自己実現をし自業自得の境地に達すると思われます。ただそこには利他の心をもったものだけに到達できる真理というものがあると思われます。仏教的生き方ができてこそです。この境地を日々楽しみながら行に邁進していきます。合掌。
令和7年3月2日
見性院住職